
2009年9月22日(火)、23日(水)の両日、大阪市障害者スポーツセンター アミティ舞洲にて、「第15回全日本盲導犬使用者の会総会」が開催されました。
今大会は、新型インフルエンザの影響で、例年の5月から延期されたために、参加者が少なかったのですが、参加者同士の距離が近く、内容の濃い交流が出来ました。
23日、14時30分より総会が行われました。会員25名盲導犬24頭参加。議長としてた中島氏が選出され、執行部提出の議案が討議されました。会員からは会発足15周年を記念して開催される「東海道盲導犬使用者ウォークリレー」に対する質問が多くあがり、イベントへの関心の高さがうかがわれました。熱心な討議の結果、すべての議案は提案通り承認されました。
お楽しみの親睦会の後、二次会も夜遅くまで楽しく盛り上がりました。
日本サービスドッグ協会やGネットからのお話も聞くことができ、実り多い交流となりました。
翌24日。
もう一つのお楽しみ、国立民俗学博物館(通称:みんぱく)へ行きました。
この博物館では、多くの展示品を手で触って鑑賞することが出来、ボランティアガイドさんの説明と合わせて、それぞれイメージを膨らませながらじっくり鑑賞してきました。
二日間、晴天に恵まれ、楽しく有意義な時間を過ごすことができました。
以下に写真を貼り付けます。それぞれの写真は、拡大写真へのリンクとなっています。
大阪市障害者スポーツセンター アミティ舞洲にて、全日本盲導犬使用者の会 第15回定期総会及び懇親会が開催されました。
14時30分より総会が行われました。会員25名盲導犬24頭参加

お楽しみの親睦会の後、二次会も夜遅くまで楽しく盛り上がりました。
もう一つのお楽しみ、国立民俗学博物館(通称:みんぱく)へ行きました。

この博物館では、多くの展示品を手で触って鑑賞することが出来、ボランティアガイドさんの説明と合わせて、それぞれイメージを膨らませながらじっくり鑑賞してきました。
そして総会中には、東海道五十三次盲導犬ウォークリレーに使われる車に、ボランティアさんたちの手でステッカーが張られました。写真は、JSDAさんからお借りしました。ありがとうございます。
畑沢 育濃 (はたざわ いくの)
北海道に住んでいる畑沢と申します。 このたび、大阪で行われた総会に出席いたしました。 私は札幌に住んでいることもあり、朝速く関空へ向かい、そこから電車で桜島へ向かったのですが、早くつきたいという思いばかり先走ってしまい、電車を乗り間違えてしまいました。途中で気がついて、西九条までどうにか行く事ができ、駅員さんに櫻島まで行く電車にどうにか乗車させていただけました。
駅から会場までは、懐かしいライトハウスのA訓練師さんとご一緒させていただいて、バスでアミティー舞州に何とか到着する、ことができました。
私が会場に着くと、もう総会が始まっていて、だいぶ終わりに近い状態でした。今回は参加者も少なかったために、懇親会や2次会でもほとんどの方と交流もできて、とっても楽しくすごせました。
二日目に行った民族博物館は、もう少しゆっくり時間があればよかったのにと想ったんです。その中でも、午後に見てきた、私たちが使っている点字の考案者、ルイ ブライユさんの歴史や、日本にヘレンケラーさんが来られた時の展示物、そしてなんといっても点字毎日の創刊号が展示されていたこと。
一番感動したのは、日本で最も古い点字の印刷機でした。紙を挟めて、ぐるぐるとローラーを回すと、点字が紙に浮き出てきて。一枚ずつなんですが、とっても感動しました。
今はパソコンが普及して、点字を読む機会もだいぶ少なくなりましたが、これからもなるべく点字を考案して下さった人のことを想い、点字に少しまた触れてみたいと想っています。
それから、なんといっても最後に見てきた、木の箱のようなもの。その中に何の鳥か分かりませんが、模型で触ることができ、おまけに点字で「これは何の鳥か」というヒントと名前が書かれてあり、民博のスタッフさんがボタンを押してくださって、野鳥の声まで聞くことができてとっても楽しかったです。せめてもう1日あれば、もう少しゆっくり見学ができたのではないかなあと想っています。
私はその後新大阪で切符を買って、Hさんとお好み焼きを食べて、特急で空港まで行き、飛行機で北海道へ帰ってきました。
個人的なことですが、もう1泊してのんびりした時間をとっておけばよかったかなと想いました。それから、まだまだ補助犬法ができても、いまだに入店拒否をされることもあるのだなあと実感しましたが、断られたからと言ってすぐお店を出るのではなく、自分たちもやはり補助犬法のことを知っていただくためにもじっくり話をして、お店に入らせていただくことも必要なんだと、hさんとお好み焼きや産に入って、私もまた、一つ勉強になりました。
最後になりますが、準備をしてくださった役員の皆さん、そして訓練施設の職員の皆さんとボランティアの皆さん、二日間たいへんお世話になりました。また来年も私は参加したいと想っています。
2008年5月31日、6月1日の両日、神奈川県葉山町(はやままち)で「第14回全日本盲導犬使用者の会総会」が開催されました。小雨の降る中、会場となった湘南国際村センターには、全国から続々と参加者が集合。59名(盲導犬34頭)の参加でした。
総会後 「盲導犬育成事業の現状と今後の展望」と題して研修会が行われました。
全国盲導犬施設連合会会長 佐々木 紀夫
講演をはじめるにあたり、ひとことお礼と感謝をもうしあげます。私が皆様方の前でプレゼンテーションできますことをたいへんうれしく思いますとともに、このような機会をあたえてくださいました全犬使会の清水和行会長はじめ皆様方に感謝もうしあげます。
全国盲導犬施設連合会
さて、全国盲導犬施設連合会は1995年にわが国で盲導犬育成事業を行っている9施設中8施設が連絡調整をはかることを目的としてつくられました。
組織としては施設の理事長によって理事会を構成し、事業計画や予算あるいはたがいの施設で生じた問題点について話し合いながら解決を見出していっております。またまた各施設の所長による運営委員会を構成し、理事会で決められた事柄を具体的に実行に移す仕組みや、現場で発生した問題を理事会に上程して結論を求める仕組みにもなっております。
主な事業として
1.情報交換と連絡調整事業
2.各施設や関連する団体の助成事業
3.相談事業
4.盲導犬の啓発事業
5.指導員の養成と資格認定事業
などをおこなっております。
NPO法人として申請中でありましたが、おかげさまで5月23日に認可をいただくことができました。これを機に、なおいっそう各施設の連携協力をはかり育成事業に力を尽くしていきたいものと考えております。
盲導犬の歴史と現状
人はみな等しく平等に生きる権利を持っています。そして誰しもが楽しく文化的な生活を営む権利を持っています。たとえ身体的に精神的に知的に障害を持っている場合であっても例外ではありません。
けれども、わが国においてそれぞれの障害に対する受け入れ基盤や考え方は充分とはいえません。
1.閉鎖的な気質
2.社会福祉に対する貧困
3.当事者自身の甘えや積極性に欠けることなどがそのような状況を作り出しているものとわたくしは考えております。
中でも視覚障害者の単独歩行についてはきわめてきびしく困難なものであります。
自分自身でいつでもどこにでも自由に安全にスピーディーに歩いてみたいという強い願いを持っております。そんな願いをかなえたのが盲導犬なのであります。1957年、一人の訓練士がシェパード犬を盲導犬として訓練をかさね、その結果見事に完成させ、国産第一号の盲導犬が誕生いたしました。
わが国の盲導犬育成事業はまもなく50年をむかえることとなりますが、いま現在、国内で活躍している現役の盲導犬は996頭であります。
平成19年度、ようやく一年間に156頭が盲導犬としてデビューしておりますが、この数は決して多いとはいえません。現在わが国で盲導犬を希望している視覚障害者の数を勘案いたしますと、3000頭は育成しなければならないと私は考えております。
そのためにはまず盲導犬ユーザーが気兼ねなく、当たり前に、どこにでも入店できること、あるいはごく自然に国民に受け入れられる基盤の整備が絶対条件となることは当然でありましょう。
盲導犬育成事業の課題
その上で全国にある9つの盲導犬育成施設が、美しく品格を備えた盲導犬ユニットの完成をめざすため、いくつか克服しなければならない課題があると思っております。
1.盲導犬に適した良質な繁殖犬の確保
盲導犬的成立の向上。専門的繁殖技術者の養成。
2.人間性豊かな優れた経験を有する盲導犬歩行指導員の養成
3.失明後、早い段階でのリハビリテーションの実施
重複障害者への対策と十分なフォロー。
4.身体障害者補助犬法の早期啓発と周知徹底
一般の方々が盲導犬への正しい理解と協力をうるための方策。盲導犬育成事業の支援体制の強化。
5.盲導犬育成施設が安定した運営をはかるための財政基盤の構築
これらの問題をすみやかに克服し解決しなければならないでしょう。
盲導犬事業の未来
今後、日本の盲導犬育成事業には
1.AGBN(アジア ガイドドッグ ブリーディング ネットワーク)すなわちアジアの中で繁殖犬の情報をお互いに提供して資源を活用すること
2.視覚障害の程度に応じた盲導犬の開発
3.一般の方々が身体障害者補助犬に対する認識を高めること
4.ユーザーとしてほこりとプライドを持ち盲導犬の健康管理とコントロールする技術の取得に努めること
5.補助犬を育成する団体の役割の確立
特に盲導犬を育成する団体の特性と公安委員会の指定という責任を自覚すること。
これらに特に力をそそぎ改善することが必要と考えております。
また、これからの30年はアジアのリーダーとして、ますます関心や期待が高まり、協力要請が多くなることが考えられます。その期待や信頼にこたえるべくいっそうの努力と研究がかかせないものと私は考えております。
ご清聴ありがとうございました。
拒食訓練の考察 専修科 山田 大
使用者に安心して飲食店に行ってもらいたい。もし犬が何か食べてしまったら使用者は何を食べたか分からないままで不安な気持ちになる、その様な思いから拒食について考えました。2007年の9月に40頭の訓練犬に対して、以下の3つのテストを実施した。
@人が手を出したときその手を舐めるか
Aコントロールをせずに草の近くを歩いたときに草のにおいを嗅ぎに行くか
Bフライドポテトを撒いた場所の横を歩いた時に食べに行くか
結果は人の手を舐める(42.5%)、草のにおいを嗅ぐ(72.5%)、ポテトを食べようとする(75%)であった。3つのテストの結果で望ましくない行動を取った4頭に対して拒食訓練を実施した。今回短期間の訓練であったため「短期的な拒食訓練でどこまで犬が変化するかを見る事」を訓練の目的とした。訓練を行った4頭は訓練期間や性格が違うため、1頭1頭に合った訓練を実施した。
訓練の方法は、どの犬も最初はドッグフードを撒いた場所で人と遊ぶことから始め、ドッグフードを気にするよりも人と遊ぶことが楽しいということを関連付けした。徐々に遊びを減らし、命令語と人への意識を上げることを行った。その後、レストランを想定した訓練なども行い、どの犬も10日間ほど1日1時間程度訓練を行った。
10日間の訓練を終えた後、最初の3つのテストと、歩行中・レストラン・スーパーで、食べ物の誘惑が合った場合でも正しい振る舞いができるか、検証のテストを実施した。
結果は、訓練で使った食べ物や訓練場面と同じような状況では、どの犬も食べ物には反応しませんでした。この状況というのは、レストランで、伏せた状態で食べ物が落ちてくるという状況です。10日間の訓練でドッグフードが落ちていてもほとんど気にしなくなった犬は、食べ物に過剰に反応することはなくなりました。しかしドッグフードが気になって訓練がスムーズにできなかった犬は、このテストでも食べ物に対して反応を見せた。
この事から犬の性格や訓練の進み方でこちらの教えたいことは十分に教えられるということを実感した。特に特定の食べ物に対して関心を減らし我慢を教えることは可能であると感じる。しかし訓練で教えられることに限界があることも実感した。訓練で教えられないことは、一度食べ物に強い関心を持った犬に対して「一切人の食べ物に関心を持たない」事を教えるのは難しいと感じる。
仔犬・訓練犬・盲導犬としてどのような時も無駄な失敗はさせないように、一貫性をもった対応が必要であると感じる。訓練時に必要な犬に対して、今後も拒食も教えていこうと考える。
パピー時代の留守番の経験と待機時の落ち着きの関連 基礎科2年 安保美佳
<問題提起>
待機のできない盲導犬に困っているユーザーの方がいるという。
盲導犬は歩行時だけに仕事をしているわけではない。使用者の方が何かをしているときにしっかり待っていることも、盲導犬の大切な仕事の一つである。しかし、現在は、待てない犬に困っている使用者がいるという現状がある。そこで、待つことを受け入れやすい犬を育成するためには何が必要なのかを探る研究の一つとして、今回、パピー時代の留守番の経験と待機時の落ち着きの関連について研究することにした。
犬の行動のもとになる性格のようなものを、犬の性質と表現した時、個々の犬の性質は、その犬の遺伝子と経験、双方の影響を受けて形成されるということが分かっている。経験が原因で待つことを受け入れられない性質である犬がいるならば、全ての犬が一頭で待つという経験、つまり正しく留守番する経験を十分に積んだ場合、経験が原因で待つことを受け入れられないことがなくなるので、待てる性質の犬が増えると私は考えた。そこで、それを立証するため、「パピー時代に留守番の経験を積んでいればいるほど、待つことを受け入れやすい」という仮説を立て、実験を行った。
合計17頭の実験を行ったが、今回の実験では、パピー時代の留守番の経験と、人がいなくなった時の犬の落ち着きには、留守番の経験が多ければ落ち着きがあるという相関関係があるという結果が出た。さらに、留守番の経験を週に合計何時間していたかで出した方が、週に合計何回していたかで出したものよりも相関関係が顕著に現れた。また、週の合計時間で出したものでも、週に8、9時間くらいまでが落ち着きに大きく影響し、それ以降はあまり変わらないという結果であった。つまり、この結果から、パピーに、週に合計8時間以上、数回に分けて留守番を経験させると、待つことを受け入れやすくなると推測することができる。
実験の母数が少なく誤差が生じている可能性がある、留守番の経験を多く積んでいる犬が全頭落ち着いていたわけではないということはあるが、それを踏まえて考えたとしても、パピー時代に留守番の経験をさせることは有用だと私は考えるので、週に8時間以上、数回に分けてパピー留守番の経験をさせることを本研究での提言とする。
排泄ベルトの改善 〜オス用ベルトに焦点をあてて〜 基礎科2年 小林 綾
テーマ。排泄ベルトの改善。オス用ベルトに焦点を当てて。
当協会の排泄ベルトは、幅2p、長さ約50pのナイロン地のベルト1本と、取手のついたビニール袋を使用している。メスは、腰にベルトを巻き付けてビニール袋を装着すると、1度に袋へ収められる。しかし、オスは尿がメスよりも前側に排泄されるため、便しか取れない。尿を取るには、ベルトを付け替えたり、2本付けているのが現状である。よって、排泄物処理の負担を軽減するためベルトの改善をした。
まず、ベルトの良い点、悪い点のアンケートを行った。良い点は、地面を汚さずどこでもできる、取り残す心配がない、量や状態を確かめやすい、排泄物も管理しているアピールになる、ベルトで犬の意識が高まる、などで、メスでは特に、尿と便が同時に取れることだった。使いにくい点は、部品が小さくて分かりにくい、もれる、などで、特にオスでは、尿と便が同時に取れない、尿が取れない、ベルト2本は付けにくいなどだった。
よって、本研究での改善点をオスのベルトに絞り @尿専用のベルト A尿・便同時に取れるベルトを作成した。
@オスの尿専用のベルト。
幅3p、長さ約20pのベルトで、両端にフックがある。これを腰の両脇にフックが来るよう背中にあて、ビニール袋で陰部を覆い、取手を両脇のフックに固定する。尿専用なので犬のウエストに合わせて使用できる。また、新しいフックを用いた。ベルトの両端で袋を固定する時、従来は左右1点ずつで吊っていたので袋の口が狭かったが、新しいものは、5pの幅広フックなので、袋の口が広がり、陰部を覆いやすく、ずれにくい。さらに、フック上部に返しがあり袋が外れにくいので、1本の紐を腰にまくようにベルトと袋をつなげて装着できる。また、フックのカーブに沿って袋を動かせば、簡単に取り外しもできる。
A尿・便同時に取るベルト
オスの体の構造上、1袋で同時に取るには特殊な形になってしまうため、袋は現在のものを2つ使う形状とし、1つのベルトに2つ袋をつけられるベルトを提案する。ベルトの形状はT字型、つまり一本の横棒と、その横棒の中心から下へ縦棒が出ている形状。横部分が約20p、縦部分が約10pのベルトを犬の腰に装着することで、陰部を覆う袋を1つ、肛門を覆う袋を1つつけられる。
最後に、試作品を学生にアイマスクで使ってもらい、従来のものと脱着時間の比較を行ったところ、試作品でともに時間が短縮され、使いやすさの立証もできた。従来のものと、今回提案したベルトと、ニーズに合ったものを選んでもらえればと思う。
2007年5月26日(土)、27日(日)の両日、兵庫県神戸市で「第13回全日本盲導犬使用者の会総会」ならびに「盲導犬誕生50周年記念イベント」が開催されました。
JR須磨駅には全国からぞくぞくと参加者が集まりました。今回の参加は92名(盲導犬66頭)と、総会としては大規模なものとなりました。
駅からホテル(シーパル須磨)までは約15分の道のりをパートナーと共に元気いっぱいに行進。すぐ傍に須磨海岸の波音を聞きながらのさわやかなお散歩です。道の所々には明石西高校の生徒のみなさんがボランティアとして笑顔で出迎えてくださいました。
2時30分から始まった第13回総会では執行部提出の議案が熱心に検討されました。会の決算、予算をはじめ「犬の医療費補助の上限額の引き上げ」「補助犬法の一歩前進の見直しを全力で支援」などのことが決議されました。
6時30分。お待ちかねの懇親会。100名を超える大宴会です。時間を惜しんでの犬談義が会場いっぱいに飛び交います。初めて会う人、久ぶりに会う人。時間はいくらあっても足りません。
午前中
バスでハーバーランドへ。最も神戸らしいおしゃれなショッピングゾーンでガイドボランティアのみなさんといっしょに、買い物や食事を思い思いに楽しみました。
午後1時
「盲導犬誕生50周年記念イベント・フォークデュオ 神ふうせんコンサート」
会場となった西山記念会館はハガキ応募などの一般参加者も含めて、ほぼ満席となりました。
記念スピーチ
清水
和行会長が50年間の盲導犬の歩みを感謝と感動の思いでふりかえり、新たな前進を参加者と共に誓いました。
メモリアルカードの紹介
「ありがとう いっしょにいっぱい歩いたね 頭なでつつハーネスはずす」
パートナーへの感謝をこめた盲導犬ユーザー、上林 洋子さんのメッセージに、イラストレーターの小山 るみこさんがやわらかでやさしい絵を添えてくださいました。カードには、点字でもメッセージの表記がされています。(カードはコンサート参加者全員にプレゼント)
ステージでは上林さん、小山さんがカードに込めた思いをお話くださいました。著述家の石黒 謙吾さんからもイベントへの応援コメントがありました。
神ふうせんコンサート
フォークデュオ 紙ふうせんのお二人が「ツバサをください」「補助犬トリオ」などの歌をたっぷりと熱唱。ステージと会場が一体となった感動のコンサートでした。
晴天にも恵まれ、思い出いっぱい、感動いっぱいの二日間でした。
さあ!新しい50年の歴史を作るために、みんなで胸をはって前進です!
今井 敏代 (広島) 会報29号より
全日本盲導犬使用者の会神戸大会に参加しました。70頭近い盲導犬とボランティアの皆さんを含めて100名近い参加者で、国産第一号の盲導犬が誕生して50年という記念すべき年の総会にふさわしいものとなりました。
翌日は神戸ハーバーランド付近で海風と買い物を楽しみました。午後からは記念イベント。まずは我が会長清水さんの挨拶。『50年後、国産第一号の盲導犬が日本に誕生してから100年を迎えたとき自分は97歳になっています。そのときも盲導犬のユーザーでありたいと思っています』と、素晴らしい挨拶の言葉に、清水会長あっての全犬使会!そう思わせていただきました。
続いて広報部、林さんの名司会によるインタビューコーナー。盲導犬メモリアルカードをデザインした小山さんと短歌を作成した上林さんへのインタビューでした。私にとって上林さんと同室になれ、友達になれたことは今回参加した何よりの収穫でした。
いよいよお待ちかねのコンサート。さすが、盲導犬をはじめ、補助犬に対して理解してくださっている紙ふうせんさん。観客と一体となる最高に楽しいコンサートでした!「曲に合わせてシッポをフリフリする盲導犬がいて・・・」と紙ふうせんさんが話題に出すと、そのユーザーさんが「今日はごめんな」「あっ、そこにいてたん!?シッポをふってくれたのはあのときだけやったんね!?」なんて、言われると、ダウンしてたその盲導犬は、次からはちゃんと座って、曲に合わせてシッポをフリフリ。我が家の盲導犬キキはというと、大の字。大声で寝言まで言っていました。コンサートの前に再開したパピイのパパとママやライトフレンズの皆さんにいつものジャンプキッスで甘えまくって、エネルギーを使い果たしたようでした。名曲も子守唄にしか聞こえなかったようです。役員の皆様、ボランティアの皆様、参加者の皆様、本当に皆様で作ってきた盲導犬の50年と感じさせていただいた神戸大会でした!
上林 洋子 (新潟市)
ありがとう いっしょにいっぱい あるいたね 頭なでつつ ハーネスはずす
出産後に数回の手術の甲斐もなく視覚を失ってからは、常に人の介助なしで外出することができなかった。最初はそれを不便だと思っていたが、そのうち余程のことがなければ外出の必要性も感じられなくなった。
そんな私が、一大決心をして北海道盲導犬協会に入所したのは平成7年7月7日、七夕の日だった。今でも真駒内公園でハーネスを握ってシェルと真っ直ぐ歩いたときの感動を思い出すたびに、あのシェルに会って抱きしめたくなる。
シェルは見えなくなった私に再び歩ける勇気を与えてくれた。ごみを収集所まで運ぶこと、日々の食材を自分で買い揃えること、銀行や郵便局に出かけて家計のやりくりをすること、バスや電車、飛行機に乗って休日をエンジョイすることも・・・。そして歩くことが体力作りとなり、ウォークや登山など夫と共通の趣味を持てるようになったことも。
シェルとの外出は楽しいことばかりではなかった。道に迷い何時間もさまよったり、交差点で信号を判断しかね立ちつくしたり、工事現場に遭遇し方向が分らなくなったり、タクシーやホテル、食堂などに同伴を断られたり・・・。こうしてシェルと一緒に迷い、悩み、喜んだりしながら私の頭の中の歩行地図が組み立てられ、どんどん行動範囲が広げられた。そして多くの人たちとの出会いに恵まれ、信頼と愛情に支えられる幸せに感謝することも教えられた。
そんなシェルも年を重ね、やがて我が家から退職しなければならない日を迎えた。平成14年5月、それは悲しく辛い別れ。盲導犬が日本に誕生してから50年目となった今日まで、どんなに多くのユーザーにこの出会いと別れが展開されてきたことだろう。
今、出かけたいときに出かけられる幸せに感謝しながら、シェルからターシャに引き継がれたハーネスを握って歩く。家の玄関にたどり着くと決まって「ありがとう!一緒にいっぱい歩いたね。また明日いっぱい歩こうねターシャ!」と頭を撫でてやりながらハーネスを外す。
一から育てられた盲導犬が日本に誕生して50周年。このようなすごい瞬間に携われたことに深く感謝いたします。このような意義深いことに携わる機会をくださった全日本盲導犬使用者の会に深く感謝いたします。ありがとうございます。
メモリアルカードのお話を頂いて、数種類の絵を考えました。このカードを手にされた方が、身近なユーザーさんと盲導犬、または自分自身と愛犬と重ねられるように、あえてユーザーさんの全身を描かないものにしました。描いた私が言うのもなんですが、カードの中の盲導犬の瞳の優しさが気に入っています。
「また明日も一緒に歩こうね」とも「今まで一緒に歩いて楽しかった」とも取れる優しいまなざし。そのまなざしの先はユーザーさん。この絆をえがきたいと思いました。カードの背景は水色に近い青。中央にイエローラブのハーネスをつけた盲導犬がユーザーさんの方を見て座っています。ユーザーさんが盲導犬の頭を優しくなでています。ユーザーさんが作られた「ありがとう いっしょにいっぱいあるいたね
頭なでつつハーネスはずす」の言葉は白で私の直筆で書きました。盲導犬の陽気さ、元気さを出せるように、色は全体的に明るいものを選びました。
普段は私の絵をどうしてほしいなどと言うことは決して言わないのですが、このカードは、できれば心が安まる場所に飾って頂けたらと思います。心穏やかな時間にいろんなことを思い、考え、感じ、ユーザーさんや盲導犬たちのための何かに繋がるきっかけになったらいいな、と思います。そして飾られたカードを見た方が手にされた方と同じように何を感じて繋がればいいな、と思います。そんな一人一人の小さな力が集まって、大きな力になることを願いながら描きました。ユーザーさんと盲導犬のことをあまり良く知らない人たちが巡り巡ってこのカードを見た時に、知るきっかけになってくれたら尚、嬉しいです。
我が家には11歳になるイエローラブラドールがいます。何代か前にさかのぼると盲導犬の血が流れているようです。ラブラドールと暮らしたいと思ったときに、真っ先に連絡を取ったのは地元の盲導犬協会でした。そしてずっと盲導犬を応援したいと思っていました。
今回は全日本盲導犬使用者の会という、まさにユーザーさんと盲導犬の集まった会からの依頼で、縁を感じると共に、とても嬉しく思いました。私は絵を通じて、多くの方に盲導犬とユーザーさんのことを知ってもらい、よりよい環境になるように活動できたら、と思っています。